オタクの備忘録

自分の熱量の記録

予備知識ほぼゼロで滝沢歌舞伎ZEROに行った人の感想

なんだあれは…




なんだあれは…???



鑑賞して数日たった今でもまだ不思議な気分に囚われている。こんなに感想を言語化しにくい作品は中々ない。


元々鶏頭と貧弱な語彙力だから、感想の殴り書きだし、印象に残ったところだけ書いてる。正直な感想なので、批判的な意図は全くない。




率直にいうと、本当に意味がわからない映画だった。
褒めてる。

>>>褒めてる<<<

意味が分からないのに、謎の充足感を得てしまっている。怖い。意味が分からなさすぎてもう一回見なければ、とか考えてる。自分自身が分からない。



私は滝沢歌舞伎を見たことがないので、持ちうる知識といえば映画の予告とYouTubeの企画で「好きなシーンをあげろ」で出てきたシーンくらい。

ひらりと桜とWITH LOVEなるものが冒頭とラストにあるらしいとか。洋装で踊っていたのでまぁオープニングとエンディングみたいなもんか、と予想していた。

あとは和装で色んなパフォーマンスしてるってこと。腹筋太鼓とか、刀投げるやつとか。それらを統合していい感じに一つの自然な流れにして現代風の古典作品を演じるのかな、と思っていた。そもそも歌舞伎自体あまり知ったものではないし。

ただ、予告でなんかアイドルっぽく踊ってるの一瞬写ってたので「歌舞伎…だよな…?」と微妙に訝しんではいた。


で、いざ鑑賞してみたら全然いい感じに一つの流れに…なんてそんなことはなかった。混沌としていた。(個人の見解です)




冒頭でもうだめだった。
笑いを耐える意味で。


未来都市ってなんや。

なんやそのやたらと壮大なCGとか軍艦。

SF映画???



なんとなく言いたいことは分かる。物語というかショーの案内人的なやつ。不思議な雰囲気を漂わせる外人のお姉さんなのもそういう世界の入り口って感じするもんな。


いやでもなんか雰囲気とか総合的に見てここはシュールな笑いどころか!って思って、前と横をチラ見したけど皆微動だにせず普通に見てた。なんで??

悟り顔で導入眺めるしかなくなったやん……。




で何が怖いって、

このあと確か劇場の空席映って、桜ばさーってなって「ひらりと桜」始まったと思うんだけど。

イントロ始まった瞬間から
うおおおおお!!!始まり方かっけーーーー!!!始まったやっべーーーー!!!

ってめっちゃ興奮してそれまでの混乱吹き飛んでった。普通に引き込まれとる。


アップテンポで疾走感あるし単純に好きな曲調だから内心めっちゃ盛り上がった。あとあの最初のカンッて音、開幕!って感じするし引き締まって好き。


このあとも九剣士がどうのとか(だから九剣士ってなんや)で殺陣すごいの始まったり、かと思ったら何故かアイドルらしいPVが立て続けに流れたり、水中に沈みゆく少年とかいう創作でめっちゃ見た構図で頭抱えたり、あとはそれぞれの歌舞伎?の演目もいっぱい見られたり、時代劇はじまったり。


なんというかおもちゃ箱のような作品を見ている気分だった。ごちゃっとしているのに一つ一つ楽しめて、色々な面白さを味わえるというか。


何だかよく分からないのに充足感があるのは、そこにあるかなと。要するに魅力的なショーが短時間にぎゅっと詰まってんだもんな、そりゃあお腹いっぱいにもなる。


あと私が混乱したのは、「物語」として見に行ったからかもしれない。起承転結があって、因果が成立していて話に筋がある、そういうもの。歌舞伎も確か物語を演じる部分があった気がする、という感覚も手伝っていた。


これはそういう類いの映画じゃなかった。
(なんとなく抽象的な流れはあるし、理解力に長けた人は解説できるかもしれないけど、あくまで個人の見解)


ていうかちゃんと「映画でもない、舞台でもない」みたいな謳い文句で予告流してた。そうだ…これはエンターテイメントだ……



…いやそれにしたって未来都市は発想が斜め上すぎるわ……。



なんのかんの書いたけどやっぱり一つ一つの演目は素晴らしかったと思う。以下覚えてるところと感想。順番は適当。佐久間さんびいきなのは、佐久間さんのせい。


・上映前の注意事項的なやつ
かわいいの大渋滞。
電車ごっことかやめて下さい。かわいさで記憶消し飛ばす気か。


・殺陣
さすが職人集団。めっちゃキレッキレに動き回る。
こういうアクションは見てて楽しい。
ちょっと尺なげーなって思ったけど9人いるから全員見せようと思うと仕方ない気もする。
あと佐久間さん飛びすぎ問題(好き)と二刀流はずるいやろ問題(好き)


・Maybe
Vの曲!?ってびっくりした。健くんが前に出てたご縁かな?経緯は知らないけど好きな曲流れるのは嬉しい。

ふっかさんと阿部ちゃんのハモりがきれいで優しくて聞き入る時間だった。ラウールの感情の入った踊りもぐっときた。

最近気づいたけどふっかさんの歌声がすごく好きらしい。甘くて優しい歌い方たまらん、溶ける。


・変面
ばっと仮面変わるやつ。技術的にすごいものは見入ってしまうのでこれも目かっ開いて見てた。どういう仕組みなんだ……。応援上映なら拍手してた。DVD入手したら何回も繰り返してみるとこだと思う。


五条大橋
いきなり物語性のあるシーンがきて「??」、ストーリーテラーが佐久間さんで「!!!?」ってなったやつ。声好きな私得。ボス感ある岩本くんの声もドスきいてて雰囲気がらっと変わってすごかった。笑うと高音なのにな…笑

この顔を隠した牛若丸は誰だろう…華奢な感じがするからしょっぴー?とか考えてたら、めっちゃアクロバティックな動きするし細い欄干に軽々乗っちゃうしで絶対佐久間やん!!って歓喜したけど、ストーリーテラー佐久間が欄干に座っているので、あれ…ちがう…?じゃあ誰だ…?(合成のできる映画ってことを忘れている)あ、被衣が持ちあがっ…佐久間さんやーーーーん!!って良いように勝手に振り回されてた。楽しい。


・Make it Hot
持ち曲踊るの!??やめろよこれめっちゃ好きなんだって心臓に悪い!!!!ありがとうございます!!!!佐久間さんの腰振りダンス見るだけで私のテンションは天元突破する。
ああいう原宿っぽい衣裳でヒップホップ系踊るの最高~~~
ぐるぐるカメラワークが新鮮で、メンバーを近くで見れたの眼福。ぜひあのままのアングルの固定カメラで一人一人舐めるようにみたいです。


・Crazy F-R-E-S-H Beat!
なるほど、今はアイドル鑑賞タイムねと落ち着いた。ここだったかな、しょっぴーが舌ペロしたの。舌ペロした瞬間の残像だけが脳裏に焼き付いてる。罪。


・Black Gold
初っぱな爆イケ佐久間さんのせいで記憶消し飛んだ。
むり(遺言)。

フルverのMV買わせて下さ…あ、いや今度は存在が消し飛んでしまう…


・花鳥風月
この曲めっっっっちゃツボ。疾走感やばい。和風アニソンっぽいの好き……。ポップンの朧とか東方の幽明境を分かつこととか(アニソンじゃない)。

女性ボーカルなのは驚いたけど力強い歌声で合ってた。めちゃくちゃCDほしい。サントラないの???欲をいえば女性verとSnow Manver両方聞きたい。

衣裳もシンプルなのに逆にダンスが映えていい感じだしそのダンスもかっこよすぎた。もうダンス系の演目全部マルチアングルくれ(強欲)


・五右衛門なんたら
白塗りメイクで誰が出てるか見極めづらかったけど、後ろの三味線とか弾いてる人たちが「い~わもとッ」とか言って教えてくれる親切仕様だった。(多分そういう意図でやってない)

刀投げやっばかった。あの遠距離を投げる腕力と、岩本くんが受け取れるような向きのまま飛ばすコントロール力が離れ業すぎる。舘さまかっこいい……。話それるけど舘さまのむちっとしたムキムキ二の腕大好物なんですよね…。


・男と女
あそこにいたのはまじで男女の二組だった。

ってくらい女形二人のしなやかさ、色気が美しい女性のそれだった。それをリードするしょっぴーとめめも男性としての美しさがあって。この人たちできることの幅がすごいなって思った。


・時代劇みたいなの
うちわが喋るとこからはじまったっけ?

カメラが下からグイッとパンしてタイトルロゴがドーン!
って言ってなかった??
佐久間さんじゃなくてふっかさんからそのネタ投下されるとは思わなかった。元ネタ知ってるのか??入れ知恵されたか??用意された台詞か??気になりすぎる…。


↓本編の個々役柄に対する感想
・岩本くんの役柄が本人と合いすぎてる。これは着いていきたくなるぜ兄貴ぃ…

・舘さまのお奉行さん?の言い回しが時代劇の役者って感じで聞いてて面白かった。

・金さん銀さんが終始コメディ要員であほで愛しい。
あべぞうは癒し要員。かわいい、それだけで正義。

・お丸さん、あれだな、顔は人並みだけど愛嬌と話し方で看板娘になってしまうやつ。…え?江戸一番の美人設定…?…おう……

・悪役三人めっちゃノリにノリまくってた。康二くんの悪役笑いが板についてて笑った。めめは素の話し方がちょっとおらついてる感じがするので役柄に違和感なかった(褒めてる)。ラウールの憂いを帯びた演技、かすれ声の演技がセクシーすぎてだな…ほんとに未成年か???


ストーリーは王道って感じかな。
人気者の義賊鼠小僧亡き後皆落ち込んでてどうするよ?みたいな。タッキーとSnow Manの背景と重ねてんだろうなっていうのは私でも分かったし、その辺はつらつら解釈語る気はない。


最後の怒涛のアクションもすごかった。ていうかお丸さんのクセが強い。出るだけで笑うのにやってることも笑う。水鉄砲て。

滝からばっとそれぞれ飛び出してくんのもかっこよかったなぁ。


しかし。

しかしだ、終わり方が唐突で私は置いてけぼりをくらった。私だけかな。どう終わったか覚えていない作品なんてはじめてだ。なんだかよく分からないうちにエンディングが始まった。


WITH LOVE流していい感じに感動を誘うんじゃない。普通に「え、あ、終わった……?あぁなんか大団円な気がする…」とか普通に流されたわ。エンディングが良いとなんか良い作品だったなって思えてくるんだよな…(最近のコナン映画で痛感している)


え、まじでどうやって終わったっけ。
なんか岩本くんが「さすが鼠小僧」だか「やっぱり鼠小僧」だか言って終幕だったようなそうでないような…(やっぱり鼠小僧ってなんだ)


でもスタッフロールの本当のエンディングで皆がわちゃわちゃ楽しそうに映像撮ってるの見たら、なんか全てOKな気がしてきた。いやもうOKだ。作品最高だった。


スタッフロールにかかった二曲目がCFBでびびった。デビュー曲かあるいは滝沢歌舞伎オリジナルの劇中歌がセオリーだと思ったんだけど、まさかのカップリング。人気なのか何か意図があるのかたまたまなのか。

役柄の衣裳で踊ってたのでファンサービス感があって楽しく見れた。曲かっこいいのにあべぞうが可愛く踊りよるし、インパクト強くてあべぞうばっか見てしまった……。


エンディング後、またひらりと桜流れて、え!!?ループ!?もう一回流すことで永遠に続くぜ的な演出!?って思ったら、桜が青で途中で曲止まって次は来年ね!みたいな引きだった。

なるほど…これは見たくなるわ…


というか今作自体私にとって未知の経験すぎて未だによく分かっていないし、衝撃で記憶が飛んでる。(鶏頭のせいでもある)

なので、この映画自体もう一回見ようと思っている。



おかわり一回で済めばいいんだけどな……。